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腎臓病患者がおいしく腎臓病食を続けるコツ、たんぱく質制限食品や減塩食品のレビューなどを発信しています。

ソルトコントロール(基礎編/応用編)を読みました【減塩でお悩みの方にオススメ】

ソルトコントロール(基礎編/応用編)を読みました

この記事では、日本塩分管理支援協会が出版している「ソルトコントロール 基礎編/応用編」を読んだ感想と、その中でも特に参考になった情報を抜粋してご紹介します。

ソルトコントロール 基礎編/応用編 とは

<ソルトコントロール 基礎編>

<ソルトコントロール 応用編>

目次

<ソルトコントロール 基礎編>

  1. 本書の流れ
  2. PART 1 ソルトコントロールとは
  3. 登場人物紹介
  4. PART 2 はじめの1歩
  5. PART 3 カクレジオを探し出せ!
  6. PART 4 まずは3日間チャレンジ
  7. PART 5 2週間チャレンジ
  8. PART 6 賢い食べ方
  9. おわりに
  10. 塩釜さんちの塩だけレシピ
  11. ソルト博士のオススメグッズ&サービス
  12. あとがき

<ソルトコントロール 応用編>

  1. 本書の流れ
  2. 本編スタート
  3. 登場人物紹介
  4. PART 7 本当にすごい身体の働き
  5. PART 8 ソルトシェフに味覚を学ぼう
  6. PART 9 すぐに使えるおいしさの魔法
  7. PART 10 Q&A
  8. ソルトシェフの塩だけレシピ
  9. ソルト博士のオススメグッズ&サービス
  10. あとがき

この本のポイント

  • 減塩ではなく、塩分を足し算して管理する「ソルトコントロール」という考え方を紹介しています。
  • 本は読みやすいマンガ形式で、高血圧の塩分制限に悩む塩釜夫妻が、塩の学校でソルト博士からソルトコントロールについて学ぶというストーリーになっています。
  • マンガですが内容はとても実践的で、1日の塩分管理(ソルトコントロール)のやり方や、塩分濃度計の使い方などが分かります。
  • 応用編では、塩分控えめでもおいしく食べられる工夫や、ソルトコントロールについてのQ&Aが紹介されています。

マンガ形式でサクサク進むので基礎編、応用編合わせて1〜2時間もあれば読めてしまいます。

塩分管理について改めて体系立てて詳しく説明している本は少ないため、塩分制限が上手くできないという方にはとても参考になると思います。

参考になった情報を抜粋してご紹介

ソルトコントロールとは

本書で紹介されている「ソルトコントロール」とは、摂取塩分量を把握しながら行う塩分管理のことです。

一般に減塩というと、調味料を減塩タイプのものに変えるとか、お醤油は少しだけ付けるとか、ラーメンの汁は残すなど、いかに塩分摂取量を減らすかということを考えている方が多いのではないでしょうか。

勿論、こういった減塩のテクニックも間違いではないのですが、高血圧や腎臓病などで塩分制限が必要な方の場合は、先ずは現在の塩分摂取量を把握することが重要です。

自分は減塩できていると思っていても、実はパンやチーズ、牛乳、炭酸飲料、魚介類、海藻などあらゆるものに塩分は含まれているため、知らずしらずの内に塩分を摂ってしまっている可能性があります。

普段食べているものの塩分量を知り、何をどれくらい食べれば1日6gの塩分摂取量になるといったような感覚を掴むと、塩分制限は非常にやりやすくなります。

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私も食事制限を初めたばかりの頃はこういったことが全く理解できていませんでしたが、腎臓病の食事療法のセミナーに通ったり、栄養指導に積極的な病院に転院して、ようやく今は身についてきました。

こういった塩分管理の基礎知識を栄養指導で教えてくれる病院は非常に少ないので、塩分管理を知る足がかりとなる本書は非常に有用だと思います。

塩分量を把握するために必要な道具

本書の中では塩分量を把握するために必要な道具として以下の5つが登場します。

  • 電卓
  • 秤(はかり)
  • 大さじ・小さじスプーン
  • 塩分濃度計
  • カクレジオステッカー

個人的には塩分管理をするためには最低限、上3つがあれば大丈夫だと思います。

私も栄養計算を始めて約1年が経ちますが、塩分濃度計などは未だに持っていません。

とはいえ、塩分濃度計があれば味噌汁などのスープの塩分計算は楽になりそうですし、本書では他にも塩分濃度計を使った1日の塩分摂取量の計算方法が紹介されていました。

私の場合は病院の腎臓内科で月1回、外来で24時間蓄尿をやって塩分摂取量などを把握していますが、病院で24時間蓄尿検査をしてもらえない場合は自分で簡易的に検査できるというのは画期的でした。


本書の中では味噌汁やコンソメスープを例にした塩分濃度計を使った塩分量の計算方法が紹介されています。
イラスト付きで細かい計算式もすべて書いてあるので計算が苦手な私にも理解できました。


その他、調味料などの容器に直接貼って塩分量がひと目で分かるようにする「カクレジオステッカー」は、単行本を買うとおまけで付いてきます。(電子書籍版には付いていません)

ちなみに我が家では塩分以外にカロリーやたんぱく質の計算も必要なため、よく使う食材のカロリー、たんぱく質、塩分をまとめた「マイ栄養成分表」を作っています。

よく使う食材のマイ栄養成分表
よく使う食材のマイ栄養成分表

塩分制限だけの方の場合は、本書で紹介されているようなカクレジオステッカーを貼って、塩分を見える化すれば塩分計算が楽になりそうですね。


腎臓病患者の私が実践している栄養計算のやり方については以下の記事で詳しく説明しています。

腎臓病の食事療法は栄養計算が超重要!食事記録のやり方を紹介


減塩でお悩みの人にオススメの1冊

この記事では、日本塩分管理支援協会が出版している「ソルトコントロール 基礎編/応用編」を読んだ感想などを紹介しました。

可愛らしいキャラクターが登場するマンガでとても読みやすいので、気になった方はぜひ読んでみてください。

単行本版の場合は、本書の中で登場するカクレジオステッカーが付いてくるなど、かなり凝った作りになっているので、塩分制限をされている方へのプレゼントにも良さそうですね。

ちなみに日本塩分管理支援協会のホームページではソルト博士のお気に入りボックスとして、塩分濃度計やデジタルスケール、オシャレなソルトコントロールダイアリーなども販売されていました。

本を読んで、ソルトコントロールを本格的に実践してみたいと思った方は、こちらもぜひチェックしてみてください。

<ソルトコントロール 基礎編>

<ソルトコントロール 応用編>